ホームマーケットなるほど!ザ・ファンド【Vol.202】最新の世界経済の成長見通しはどうなっていますか?

【Vol.202】最新の世界経済の成長見通しはどうなっていますか?

2024年4月23日

IMFによると2024年、2025年ともに+3.2%の成長が見込まれています。地域によって差があるものの、世界経済は着実に回復を続けると予想されています。

◆ 国際通貨基金(IMF)が2024年4月に公表した世界経済見通しによると、世界のGDP成長率は、2024年、2025年はともに+3.2%と、2023年と同ペースでの成長が見込まれています。先進国のGDP成長率は、2024年に1.7%、2025年に1.8%とやや加速するものの、新興・発展途上国は2023年の4.3%から2024年と2025年に4.2%へ小幅に減速することで、先進国の成長加速を相殺する見込みです。

◆ 先進国では、米国は2024年、2025年ともに上方修正されました。2024年は2023年第4四半期の想定以上の成長を反映していますが、2025年には労働市場が軟化し、総需要が鈍化すると予想されています。日本はインバウンド観光客の増加など2023年の景気の下支え要因が一時的に減退すると想定されます。一方、ユーロ圏はウクライナ侵攻の影響から回復してきており、家計消費が成長の原動力とみられています。

◆ 新興・発展途上国では、中国は不動産セクターの不況の影響がしばらく続くと予想され、成長率が鈍化していく見込みです。またインドは底堅い国内需要と生産年齢人口の増加による成長が続くとみられています。

◆ 今後の下振れ要因としては地政学的緊張によるエネルギー価格の再急騰や、インフレ率の高止まりによる金利の上昇や資産価格の下落の可能性などが挙げられています。一方、上振れ要因としては、世界的に相次いで行われる選挙を背景とした財政支出の拡大が、短期的に経済を押し上げることや、労働市場の状況が緩和され、インフレ率が低下することで、金融緩和が早まる可能性などが指摘されています。



◆ 世界経済は一部に悲観的な予想があったものの、銀行システムが強靭さを保ったことや新興国への継続的な資本の流入も継続し、底堅さを維持しました。2024年や2025年もインフレの鈍化を背景に、安定的な成長が予想されています。

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